本日は、皆様の努力が報われて、このような場で表彰を受けられる皆様と、ともに喜べることを嬉しく思っております。
最初に、簡単に私の会社をご紹介させていただきたいと思います。株式会社日本マンパワーは、基本的にはキャリア開発の支援をしている会社です。
「キャリア開発」というと、何かよく分からないものをしているという感じかもしれませんが、「どうなりたいのか」、「どうありたいのか」ということを考え、そのために何を学び、どう行動していくかということを考える研修を得意としています。直接的に何か知識を得たり、スキルを教えるといった研修も行っておりますが、キャリアを考えられる方法を教える専門家を育てている会社でございます。今日はお手元のレジュメに沿ってお話をしていきたいと思います。
基本的なことにはなりますが、なぜ学ぶのか・なぜ働くのか、皆さんは理由を考えたことがありますか?
何のために学ぶのだとか、何のために働くのだとか。様々思われるかと思いますが、理由は3つあります。
1つは「経済的な自立」です。豊かさのために働く、ということです。これは当たり前のことではありますが、大事なことでもあります。経済的に誰かに依存して生きるということは、その人との関係が依存的になるということです。自分の権利を主張しにくくなるという面があります。
2つ目は「社会貢献」です。周囲の人を助けたり、何か社会的な困りごとについて貢献する、役に立つ、という面があります。
3つ目は「目指す自分になる」ためということです。目指す自分に近づいていく実感を得たり、自己実現が挙げられます。
今挙げた3点について、どれが正しい・良いということはなく、いずれも大事なことです。
少し余談になりますが、高校生のキャリア支援をしていますと、何のために働くのかという質問をすると、「経済的な自立」と答える生徒は少なく、「ありがとうと言われたい」「憧れの先輩になりたいため」と言った声が聞かれ、「お金のために働く」ということは若者にとってあまり高いモチベーションにはならないのではないかと感じました。ただ、このことは会社にとっては従業員の動機づけが難しく、「がんばったら給料が上がるよ」と言ったことでは動機づけができないということになります。自己実現については、「こういう会社のこのポジションにつきたい」と言った「外的な自己」、「正義感を大切に生きていきたい」「誠実さを大事に生きていきたい」という「内的な自己」に分けられるのかなと思います。